ボーメ計

ボーメ計

何の濃度を測るのか、そして測る濃度の範囲によって、いろんなボーメ計があります。僕が使ってるのはもちろん塩ボーメ、0~35ボーメまで。

僕がうどん打ちに使う道具で「測る」のに使うのは、秤、メジャーカップ、それとこのボーメ計。塩分濃度を測る比重計だ。
製麺以外だと、熱帯魚の水槽に入れる水の塩分濃度を測るのにもつかうみたい。

釣りで使う浮きのような形をしていて、空洞のガラス管の下部には鉛のおもり、管の部分には目盛りがついてる。それを使おうとする塩水に浮かべて濃度を測る。

うどんの麺は、小麦粉と塩水でできる、きわめてシンプルなもので、麺の出来は、気温・湿度とそれに対する塩水の濃度と量で大きく左右される。気温も湿度も低い冬は塩分濃度は低く塩水は多めに。逆に高い夏場は濃度を高め、塩水は少なめにする、というのがセオリー。

塩水の濃さは、質量濃度を使ってあらわす。100gの塩水の中に塩が10g入っていたら、それが10ボーメ度。

ボーメの使用方法

斜め上から撮ったので微妙ですが、12ボーメ、ってところでしょうか。

ただし実のところ、10gの塩を90gの水に溶かしても、必ずしも10の目盛りにはならない。塩に含まれてる水分とか、塩化ナトリウム以外の成分とかそんなものでも、ボーメ度とはずれがでてくるんだろうな、と思ってる。

なので基本的には、大きく濃度を外してないか確認するとか、そういう使い方にはなってしまうんだけど。

ところで、「ボーメ」って、フランスの化学者の名前なんだそうだ(アントワーヌ・ボーメ:Antoine Baumé)。単位に名前がついてるぐらいだから、偉い人なんだろうな。

棒に目盛りを切ったもので測る、棒目=ボーメ、なんてわかりやすい名前を…って長いこと思ってたのは内緒。

安くなってきたすだちがうれしい。

すだち

そのわりにはまだケチケチな使い方。ちなみに、すだちのカットの基本は輪切り。房を半分に断ち切るように切らないと果汁は出にくいです。

すだちには、特定の地域だけで収穫できるっていう言い伝えがあって、徳島県の板東町(アンジェラ・アキや板東英二の出身地だ)にある大麻山(おおあさやま)が見えるところじゃないと生育しない、って言われてたらしい。

僕も昔、庭にすだちを植えたけどどうにも背丈が伸びず、花もつかなかった。…まぁあれは言い伝え通り、なわけじゃなくって、植えた土地が粘土質だったからそのせいだろうけど。

すだちが安い季節になってきた。
うどん食いとしてはすだちの値段が下がるのはうれしいね。徳島産で今は1kgで500円ぐらいかな。ハウスものが出始める前は1個100円とかだから、買うのを躊躇するような値段だけど、今の値段になるとあるだけつかっちゃえー!って感じになる。

うどんだけじゃなくって、サンマはもちろん焼き魚全般、刺身、冷や奴、しらす釜あげ。すだちが合う料理は多いよね。もう少しすれば松茸。すだちがない食生活なんて考えられない。関西だと、10年前は、どこのスーパーでも置いてる、ってわけじゃなかったよなぁ。

そういえば、秋に収穫された冷温貯蔵ものが3月に終わって、ハウスものが出始める5月ぐらいまで、入手しにくい端境期があったんだけど、最近は高いなりにそのへんのスーパーでも高いなりに年中買える。すだちを使う人が増えてきた、ってことなんだろうな。

みんなうどんを食べるときにすだちは使うんだろうか。
すだちをつかう定番は、生醤油うどん。すだちの値段が高いときはレモンで出すお店は多いけど、やっぱりすだちとは味わいが違うよね。レモンだとちょっととんがりすぎるんだな。

ただ、すだちがあうのは生醤油だけじゃない。釜あげうどんのつゆにすだちをしぼると味わいが増す。かけうどんにはネギと七味じゃなくっておろし生姜とすだち。ひやかけ(麺もだしも冷たいかけうどん)なら、すだちそばみたいに輪切りのすだちをつゆいっぱいにうかべるのも楽しい。

僕が一番好きなのは、やっぱり釜かけ(釜抜きの麺にあったかいつゆをかける)。これにおろし生姜をちょっとだけのせて、すだちを少し絞って食べるのがいいな。

香川のうどんに徳島のすだち、高知の生姜。うん、いかにも四国っぽいね。

おとりよせしたいのってどんなの?って気になるけれど

イリコスキーの商品は、おとりよせ専門のうどん生麺といりこだしのセット。

まだパッケージも価格も決めていないんだけど、どんな人が買ってくれるのかな、というのがとても楽しみ。

ブログとかFacebookとかやってると、ついついアンケートとかとりたくなっちゃう。
どれぐらいの価格なら買おうと思いますか?どんな時に召し上がりたいですか?うどんの生麺をギフトにするってありですか?

たぶん普通のネット通販のうどんよりも価格では圧倒的に負けるんだろうな。どこに強みを持って行けばいいのかな。少しでもお客さまの目を惹く商品にするためにはどうすればいいんだろ?

そんなことをよく考える。そして、僕の知らない人に尋ねたくなってしまう(もちろん、よく知っている人には尋ねてみたりするんだけど)。

その度に、いやいや、それはやめておこう、と自分の気持ちを抑えてる。
いろんな人に尋ねれば尋ねるほど、きっと普通の、どこにでもある商品になっちゃうよね。別にイリコスキーから買わなくってもいいうどんとつゆに。

まずは僕がどんなうどんが好きなのか。いや、買っていただきたいのか。やっぱりそこを押さえないと、ぼんやりした通販屋さんになっちゃう。

機械は基本的に使わないから、手間と時間がちょっとかかる。だから、販売量も多くはできない。僕とイリコスキーを気に入ってくれて、お前からなら買っても良いよ、って思ってもらえる人にどれぐらい出会えるのか。
僕がこんな楽しみ方をしてほしい、って思ってることがどれぐらい伝わるのか。
あ、また「伝える」がでてきたな。お客さまに伝えるほうが、店を作るために手伝ってもらってる人たちに伝えるよりも、ずっと難しいよね。

 

ふと、以前に勤めてた会社でウェブのチームを立ち上げたとき、部署の名前を決めるのにずいぶん悩んだことを思い出した。「つながる事業室」っていうのを提案したんだけど、結局ほかの名前になっちゃった。
あのときは、クライアントとクライアントのお客さまをつなげる仕組みをつくる仕事になれば、って思ってた(『WIRED』って誌名にも影響されたんだと思う…)。わるい名前じゃなかった思うんだけどな。

あのときは自分がお客さまとつながるには、なんてまるで考えてなかった。でもきっと、やらなきゃいけないことは一緒なんだよね。

僕の製麺所で元気がでる?それはうれしい。

製麺所をやると決めたこと、今こうやってブログを書いていることを報告できた人が少しずつ増えてきた。
僕が10年ほど前にうどん屋をやろうと思ってできなかったことを知っている人もいて、みなさん喜んでくれたり、「元気もらったわ」って言ってくれたり。

僕がやろうとしていることで元気がでた、って感じてもらえるのはほんとにうれしい。
これまではいろんな人の話を聞いて、いつも僕が元気をもらう立場だったから。

 

しばらく前に、自分の店を始めた友人がいる。
僕の製麺所作りも応援してくれているし、手伝いに行けなくて申し訳ない、なんていってくれるのだけれど、僕にはその気持ちだけで十分。

僕が想像している以上に、お客さまが実際にいらっしゃる店舗は大変なはずだ。
始まったばかりだから、商品はこれでほんとにいいのとか、接客は大丈夫なのかとか、新しいお客さまになかなかいらしていただけないだとか、大小いろんな課題や問題、トラブルが山積みなんだろうと思う。

いったん開けたお店はどんなことがあっても止まれない。やり続けながら、走り続けながら修正していくしかない。最初は見えていたはずの、でも走り始めたら見えなくなっているかもしれない目標に向かってスタッフを引っ張ってる。そのストレスたるや、だよね。

 

そんな状況の中でも、彼は僕にいろんなアドバイスをくれる。知ってるとは思うけどね、わかってると思うけどさ、なんて言いながら。

もちろん知ってることもあるしわかってなかったこともあるけれど、でも何よりありがたいのはそんな、自分がたいへんなときでも僕の製麺所のことを考えてくれていること。

そんな状況じゃないんじゃない?体もココロも大変でしょ?って思うんだけれど、それでも彼は僕の心配をしてくれる。これまでずっと、僕を心配してくれたように。

 

僕ができることは少ないよね。具体的なアドバイスはあんまりできないね、きっと。でもしんどいことがあるのなら、もっと不安な気持ちを話してほしいな。それで少しでもココロが楽になるのなら。
僕はいつも前向きの力と元気をもらってる。少しはお返しをしたいな、と思うよ。

 

ま、製麺所がオープンしたら、不安をこぼすのやっぱり僕の方かもしれないけれどね。

はじめてのうどん打ち

はじめてうどんを打ったのは、1995年か96年ぐらい(たぶん)。

自分で打とうと思ったのは、おいしいと思えるうどんに出会えなかったから。
その時は、いりこだしじゃないからおいしくないんだ、とは気づいてなかった。麺がちがうんだよね、って。

実家近くの製麺所から半生うどんを取り寄せて食べて、うん、おいしいよね、でも、なんだか実家で食べるのとちがうな…とは思ってたころ。当然、実家でそのうどんを食べてたときは、母親が自分でとったいりこだしのつゆで食べていたわけ。

だしの味の違いすら認識していないから、これは麺の違いしかない、と考える。半生うどんでも日が経ってるから味が劣化してるんじゃないの、って。
じゃあ、新鮮なうどんの麺を自分でつくろう。

今となっては何を参考にしたのか記憶が定かじゃないんだけれど(残念ながら僕の実家ではうどんを打つことはなかった)、料理本とか雑誌のレシピを参考にしたのか、そういうのを読んだ記憶をたよりにいい加減にやったのか。たぶん後者だろうな。

あれはひどい麺だった。いや、麺とは言えないか。

うどんは中力粉、っていうのは知ってる人は多いと思う。中力粉がなければ薄力粉と強力粉をまぜて、とかね。でもその時の僕は知らなかった。自宅の冷蔵庫に入ってた薄力粉に塩と水を適当に加えて、パンのように捏ねてこねて。
しばらく寝かせて熟成させる、という知識はあったようで、ビニール袋に入れたうどんのタネのようなものを押し入れの布団の間に突っ込んでしばらく置いておいた記憶がある。

寝かせた小麦粉のかたまりを麺のカタチに延ばすのは、すりこぎ。うどんに適切な厚さも幅もこれまたわからないから、今から考えればとても厚くって、とても太い麺線ができた。

鍋で茹でて、釜あげで食べたんだと思う。だしは、さば節と鰹節と昆布でとって、しょうゆとみりんを足したはず。
だしはまずまずだったけど、麺はただの細長いだんごだった。コシもなにもない、ただ固い、細長いだんご。ゆでる途中でぶちぶち切れたな。

もう一度やろうとしなかったことを考えると、それを改良してもどうにもならないような味とか食感だったに違いない。当然だよね。

その後はずっと、取り寄せた半生うどんとさば節のつゆが、わが家のうどんだった。満足はしてないけど、まあこれがあればいいか、って。
ほんとに満足できるうどんができるのは、それから5年後。ちゃんとしたさぬきうどんレシピに出会って、そのとおりやればおいしくできた。なんてすばらしいんだ、って感動したのを覚えてる。

そう、基本さえ守れば普通のうどんはわりと簡単にできる。

そこからだんだんとうどん打ちにはまっていくんだけど…

ミス!

今日は、そろそろ事務所部分の床の施工にとりかかろう。
そう考えて、これまで事務所部分においてあった荷物や施工の道具類を製麺所エリアへ引越し。

製麺所に貼った床材の残りや接着剤にペンキ、給湯室にあったのを再利用するシンクとか、ずいぶん荷物は増えてる。
移動を終えて、施工する床をもう一度掃除、接着剤がこびりついたのをハガネでこそぎ落としたり。

事務所部分は、クッションフロアじゃなくってフローリングにした。PanasonicのVフロアー。残念ながら無垢の材木には手が出ないけど、こっちの空間はクッションフロアじゃない気がして。

 

まずはざっと並べてみようか、と梱包を解いて2枚ほど取り出して床において見る。
…ん?こんな色のつもりだったっけ。通販で買ったけど、サンプルは見せてもらったよね。もっと濃い色じゃなかったっけ。

そう思って梱包をまじまじと見ると、書かれてるのは発注したのと違う色。
おいおい、発送ミスじゃないか、せっかく早くから頼んでおいたのに意味ないじゃない、って連絡先を探そうと発注確認メールをみた。

あれれ。この色で発注してるよ…

ショックで、え!だか、あっ!だか、声が出ちゃった気がする。
若山さんと相談して、この色かこの色。こっちじゃないですね、ってアドバイスもらった、こっちじゃない色。

 

購入先を2社、ネットで比較した時にどちらもほとんどサイトのつくりが同じで、カラーコードのプルダウンメニューの順序だけが違ってたらしい。
そういうのって、一番嫌いでいつもは絶対したくないミスなのにな…

勝手にどっちも同じだと思い込んで、確認メールでも気がつかなかったんだ。

 

今日は他の作業にかかる元気もでず、DIYは中断。再発注した部材が届くまで、他のことをすすめよう。

ただ、今日はsanoemi+さん、若山さんにお目にかかれて、グラフィックまわりはずいぶん進歩。失敗話もしゃべって若山さんのフォローももらって。

気持ち入れ替えて、また明日。

自分を、人に伝えること

自分のことを書くのはあんまり得意じゃない、ってこのブログで最初に書いた
自分がやってること、考えてることを人に見られる・知られることにわりと抵抗がある、っていうのがそのベースにはあるんだけれど、もちろんそんなことを言ってると話にならないし、このブログでは少しずつ書いて行こうと思ってる。
わざわざそんなことを考えるなんて、制作系の仕事をずっとやってる人間には珍しいかもしれないな。

 

大学生の時、僕は友人たちが作った学生劇団に所属していて、そこではもっぱら裏方だった。大道具つくったり、とかの。少しだけ舞台に立たせてもらう経験もしたけれどね。

大学を卒業したあと印刷物の編集・制作会社に就職してしばらくして、学生劇団をやっていたことを知っている先輩からこう言われた。「お前、もう裏方はええやろ」。
わりと強い調子で、というよりちょっといらだってるような言葉だった。

「会社として恥ずかしくない仕事を」なんて言ってしまったときに「そんなことはどうでもいいんだ」と、これまた怒られた記憶がある。「お前の仕事だろ」って。

仕事を教えてくれる先輩の頭の中には何があるんだろとか、クライアントは何を求めてるんだろ、なんてことばかりを、たぶんその時は一生懸命考えてた。

もちろんプロの劇場の裏方さんたちの仕事とそのときの僕を一緒にするのは間違いだと思うけど、先輩が言いたかったのはつまりは「お前には自分がないんだよ」ってこと。そのときはすごく反感を持ったけど、今はそういいたくなった先輩の気持ちはよくわかる。

 

さて、自分で製麺所をはじめようとして、今痛切に感じていること。

自分がやろうとしていることを言葉にするのって、難しい。
自分にだけわかる言葉にするのすら難しい。それを人に伝わる言葉にするのはさらに。

ウェブ屋をやってると、クライアントに対して「もっとちゃんとビジネスを説明して欲しい」とか「なぜ突然そう考えるようになったのか理解させて欲しい」なんて気持ちになることも多いわけだけれど、いざ自分が自分のビジネスを説明しようとするとほんとに言葉足らずになっちゃう。

自分の中のイメージは漠然としてるわけじゃなく、わりと明確になっているのにそれを伝えるのってこんなに壁があるんだ、って感じる。もちろん言葉じゃなくってイメージそのもので伝えられれば良いんだけれど、それもまた然り。

 

裏方がちゃんと所長になるのには、まだ少し時間がかかるみたいだな。
(あ、裏方は好きなので、裏方をやめるって意味では決してなく)

ひとりでやってるけど、ひとりじゃない。

製麺所DIYは、着々と進んではいる。でも、少しずつ予定が遅れて行っているのは確か。

このブログを読んでくれている人たちからも、「もうすぐだね!」「楽しみにしてるよ」なんて声をかけていただくんだけれど、はたしてオープンはいつになるかなぁ。

製麺所ができたからといってすぐにお取り寄せしていただけるようになるわけでもなく、サイトの開発もしなきゃいけないし、パンフレットとかショップカードとかも準備したい。
そもそも、まだ商品が最終的に完成したわけでもないし。

日々少しずつでも進んでいってるから、楽しくはあるんだけど、やらなきゃいけないことがまだまだ残ってることに気がついてちょっとめまいがするような気持ちにもなったり。
はやくサービス始めたい!っていう思いと、今クリアしていかなきゃいけないことがバランス取れてない、のかな。今は基本一人で作業をすることが多いから、余計にそう感じちゃうのかもしれない。

そんなことを考えながら今日、sanoemi+さんとお話しをさせてもらって、手伝ってもらえる人がいる、っていうのはありがたいな、としみじみ。
いろんなものを作り上げてる今が、ちょっとしんどいけど実は一番楽しい時間なんだろうな、きっと。今を一足飛びに超えていくのは、ずいぶんもったいない、贅沢なことなのかも、って思い直したりして。

そう、sanoemi+さんだけじゃなくって大勢の人が楽しみにしてくれていて、応援してくれてる、ってのをついつい忘れちゃうんだよね。そういう意味ではブログとかFacebookがある環境ってありがたいな、ってあらためて思う。

みなさん、いつもいいね!していただいてありがとうございます。元気をいただいてます。

豪雨の中の製麺所

午後から大雨、というより豪雨か。

製麺所の中まで雨音が聞こえてくるのは初めてだったな。
窓に殴りつけてくるように降ってくる音のおかげで、iPhoneでかけてる音楽もかきけされちゃうほど。

そんな中でなぜか金属の音が聞こえてくる。コツン、コツンとリズムを刻んで。どこからかな?と思ったら、どうやら換気扇からしてるみたいだ。
製麺所の部屋は外に面してる壁があって、そこに換気扇がついてる。換気扇の外にはフードがあるんだけど、上階から落ちてくる水滴がそこにあたってるらしい。

コツン、コツンだったりカンカンカンだったり、雨の強さと風の向きで音もリズムも変わる。こういう音、わりと好きだな。雨の音がもともと好きなんだ。

実家に住んでた頃、元々は座敷だった部屋を子ども部屋としてあてがわれて、そこにはいろんな雨の音が聞こえてきてた。
軒から落ちてきた水滴がひさしにコツって当たる音。
ひさしの端っこにたまった雨が地面に置かれた石の上でぺと、とたてる音。
ガラス戸の外に目隠しに立てられてた木の葉っぱに溜まった水が、風にあおられてザザーってガラスにあたる音(…あの木はなんだったっけ…貝塚伊吹かな)。

一階に住んでると、いろんな音が聞こえてきてたな。マンションに住んで、仕事もビルの中にいるとそんな音ってめったに耳に入らない。
今日はなんだか久しぶりの音をゆったり聞いていた気がする。実家で聞く音とは趣にはずいぶん差があるけれど、聞こえてくる音はそんな懐かしい音だった。

父親が購入した僕の実家はずいぶん前に兄の家族のための家に建て替えわって、もちろん僕の子ども部屋ももうない。帰省したときにはその横に建てた、父親が住む離れ(って言っても僕のマンションよりよっぽど広い)の2階で寝泊まりするから子どもの頃に聞いてたような音はもう聞こえない。

お盆の間の豪雨もそうだし、今日もたいへんなところがあったみたいだけれど、僕にとっては突然に時間と場所を引き戻してくれたそんな雨だった。

DIY・製麺所床貼り

ようやく、製麺所部分の床がカタチになってきた。予定からはずいぶん遅れちゃったな。

製麺所床貼り

ちょっとシワも見えますが、ま、それもご愛敬。

いやはや、苦労した。分厚い材料の扱いがここまで難しいとはね。
ちなみに、製麺所部分の床はクッションフロア、サンゲツのPM-4337って部材。

一番たいへんな作業はこれで山を越えたかな。
製麺所の床が真っ白くできあがってくると、うん、なんだか気分も盛り上がるね。

あとは事務所分の床に入口の床、壁紙にトイレ周りに…あれ?まだまだいっぱいあるじゃないか!