イリコスキー製麺所 所長のブログ

秋の始まりの日に

大阪市の小中学校は、2学期が始まってもう一週間。
しばらく前までは関西の小中学校は8月31日まで夏休みのところが多かったから、毎日大勢の子どもたちがやってくる日々から一転、9月は突然静かな製麺所になってしまって、あぁ秋だなぁって寂しいような物哀しいような気分になっていた。

地域によって公立学校の始業式は別の日になって、お盆のある週を境にじわじわと遊びにきてくれるお客様が減っていって、8月最終週はすでに秋の気分、それでも毎日お客様があるのはとてもありがたいこと。

うどん作り体験教室の夏休み営業は、毎年のことながらバタバタと駆け足のように過ぎていってしまって、7月21日からもう六週間も経ったのか…と驚く。

それにしても毎年たくさんのお客様が遊びにきてくれて、今年も700人以上。たくさんの笑顔とはしゃぐ声と、順番取り合いっこのちょっぴり小競り合いと、それになによりも「美味しいね!」とみんなで顔を合わせて喜んでもらえている様子と。うどん作り体験教室をやっていて楽しいことが、いつもながらにぎゅっと凝縮されていた日々。

また来たよ!と慣れた様子で準備を始める彼らや彼女たち、「どうやってうどん作るの?」「これから教えてもらうんやで」はじめての体験にドキドキしている様子の彼ら。いろんな人をお迎えして、そして今年もケガなく夏休み営業を終われることにほっとしつつ、お越しいただいたお客様と支えていただいたすべてのみなさまに、あらためて感謝。

うどん作りはかんたん?難しい?(2つのポイント)

うどん作り体験教室に来ていただいたお客様全員に尋ねる。「うどん、作ったことありますか?」

自宅でやってみた、林間学校で作って食べた、保育園で作った、うどん作りの観光施設に行った。こういう方が、感覚的に2割ぐらい。

想像よりもずいぶん多いんだな、という印象がある。もちろん、わざわざウチに来てくれる時点でうどんに対する思い入れは強いのかもしれないけれど。

そのうち6割ぐらいの人がうどん作り観光施設。こんぴらさんの境内や高松市にある中野うどん学校に行ったよ、という人が圧倒的に多くて、その次に林間学校や保育園。ご自宅で打った、という方が少し。

中野うどん学校は、現地で食べる分は機械でつくった生地から始めるのでうどん作りのハードルは少し下がる。
林間学校や保育園で作るときはきっと教えてくれる人がいるんだろう、みんな「美味しかった!」らしい。

自宅で作った人に聞くと、成功率は5割ぐらい。半分ぐらいの人は「失敗しました」、のこり2割ぐらいの人も「う~ん…って感じでした(笑」みたいな返事になっちゃう。
みなさん料理のテキストやYouTubeを見てやるみたいだけれど、独力で生地を作るのはちょっとむずかしい、らしいんだな。

そこで、体験教室にお越しになった方の体験談や作っている様子を拝見して、きっとここでつまずくor失敗しちゃうパターンが多いのでは?というポイントを2つ。

■POINT1 『小麦粉と塩水を合わせるときは、できるだけ大きなボウルを使って。こねずにまぜる、均一に。』

小麦粉に塩水を入れる、というと「こねる」ことを連想する場合が多いんだけれども、出発点はこねる、のではなく「混ぜる」こと。ウチでは水あわせという呼び方をする。
こねはまた後の工程になる。

できるだけ全体同じ状態になるように小麦粉と塩水を混ぜ合わせるのが最大のポイント。これがうどんのしあがりを左右する。一番最初の工程がもっとも大切。

小さなボウルで混ぜようとするとどうしてもダマができちゃう。家庭にある大きめのボウルはきっと直径30cm前後。そのサイズだと、はじめてのうどん作りなら最大2食分(小麦粉200g)が適切なサイズだろう。
それ以上の分量を作るとどうしても大きなダマ、かたまりが最初にできてしまって、混ぜても混ぜても均一にならない。

イリコスキー製麺所の体験教室では4食分400gの小麦粉を使うけれども、その時のボウルは36cm。これが5食分になると少し難しくなる。10食分はまずムリだ。

さっきも書いたとおり、ポイントは均一に混ぜること。手のひらを使って力を加えてこねたりはしない。
指を立てて全ての指を使ってミキサーのように、小麦粉と塩水をかき混ぜる。ボウルの直径が大きければ大きいほど、ボウルの底にある小麦粉の厚さが薄くてうまくいく。小さな直径のものだと小麦粉が厚くたまっていてダマになりやすい。

均一にまざるとはどういうことか。
小麦粉と塩水がまざった生地の元が、小さなパン粉みたいにそぼろ状になっていること。小さなかたまりだと塩水が分散して小麦粉の中に散りばめられることになる。大きなかたまりには、塩水が偏在している。まったく塩水を含んでいない小麦粉と、塩水だらけのべちゃべちゃな小麦粉が存在することになる。

小さなボウルしかない場合、それを避けるために塩水を最初から全部いれずに少しずつ足していくという方法もある。これでもまずまずうまくいくこともあるけれど、やっぱりダマはできやすい。

おいしいうどん作りをしたいなら、最初の機材は百均とかでプラスチックのたらい(大きな洗面器でも良いかもしれない)をまず購入するのがオススメ。

■POINT2 『うどんは茹でると倍近くに膨れ上がる、ことを忘れない』

さっき書いた水合わせは最初の工程だったけど、これは最後の工程。生地を伸ばすときと切るときと。

うどん大好きなみなさんは、いつも食べているうどんの太さが頭の中にあるから、どうしてもそのサイズに生麺を作ってしまう。
生麺は、お湯で茹でると、倍ぐらいのイメージ太さになる。茹でてる途中から、うわ、と驚くほどの太さになっちゃう。

うどんの乾麺って細いのに、茹であげると水分を含んですっかり普通のうどんの太さになってる。生麺はそこまでじゃないけどかな~り太くなる。

こんなに細くっていいの?って思うぐらいのサイズで十分。
数字でいうと、伸ばし終わった生地の厚さも包丁で切った麺の太さも、どちらも4mmが目標。

ただ、「4mm」って大きさ自体も実はなかなか把握できないのでそこにも注意。
きっと、教室で見本を見せずに、4mmに切ってください、っていうと1cm近くになっちゃうと思う。5本ならべて1円玉の直径とおんなじだから結構細いんだ。
伸ばした生地を切って麺にする前にも、真ん中で半分に割ってみて厚さを測ってみるのもいいと思う。

太く仕上がったうどんは、いくら茹でてもお湯が芯まで届かずにごわごわのまんま。「讃岐うどんだからコシがあるの。これでいいんだよ!」という意見もあるかと思うけど、コシとはまた別。たんに生茹でなだけ。

切り始めは、きっと太くなっちゃってがんばって細く切ってるのにあれ?こんな太さ?ってことが続くと思う。
切り進めるうちに慣れてきて、ようやく良い太さでリズミカルに切れるようになったと思ったらもう全部切っちゃってた…っていうのもよくある話。
これはもう慣れと経験の世界なので、何度か作ってみてチャレンジしてみて。

切り始めにできた極太のうどん、これもしっかり茹でれば美味しいんだけど、たとえば5cmの長さに切って、茹でずに油でゆっくり揚げると塩味の残ったおいしいスナックになる。これはわりとクセになる美味しさなので、ぜひ試してみてほしい。

開業5周年を迎えたイリコスキー製麺所です。ありがとうございます。

みなさま、ブログではすっかりご無沙汰してしまっております。
イリコスキー製麺所所長の山下です。
(2つ前のブログが3周年、でした。それから丸々2年、放ったらかしてしまってました。ごめんなさい)

おかげさまで2018年6月17日、イリコスキー製麺所は開業5周年を迎えることができました。
ネット販売を正式スタートした2013年からもう5年。うどん作り教室をはじめたのは2014年の夏でしたから、こちらはもうすぐ満4年ということになります。

5周年、というとまだまだこれからだよね、と思うのですが、2013年だったと改めて思い返すとずいぶん昔のような。なにより、まだそのときには僕はまだ40歳代でした(笑

イリコスキー製麺所を立ち上げる前から、製麺所の中でうどんの教室をしたり、製麺所の外へお出かけしてうどんを作ってもらったり、そんなことをぜひやりたいと考えてはいましたが、うどん作り教室がこれほど受け入れていただけるとは。
どちらかというと平日の昼間、奥様方がご家族のいない時間帯に遊びにお越しいただけるんじゃないかなという予想とは裏腹に、週末の、それもファミリーでお越しいただくお客様が大多数となりました。

周年を機会に、これまで製麺所でうどん作りを体験してくれた方の人数を計算してみるとなんと1万3千人以上。この小さな製麺所にそんなにたくさんの方が遊びに来てくれたのか、とこれまた予想外の数字に驚くばかりです。

これまで小さな子どもと触れあう機会の少なかった僕ですが、体験教室を始める前より何倍もの数の子どもたちと一緒に遊んでもらったことになります。
背丈と喋り方を見てあ、これぐらいはできるかな?とか、そんなことまでできるの?とかちょっと難しかったか~でもがんばったよね、とか。そんなことを毎日感じるようになりました。
僕が子どもたちと遊んでもらうにはエネルギーがたくさん要りますが、その分子どもたちの笑顔やにぎやかな声に、ほんわか幸せにさせてもらう機会をいっぱいいただいています。

これからも、もっと大勢の子どもたちやもちろん大人たちや。日本に住んでる人たちばかりじゃなくって海外のお客様にも。楽しいひとときを過ごしてもらえるように、もうちょっとがんばろうかな、と考えています。

これまで製麺所に遊びにお越しいただいたみなさま、通信販売でお買い上げいただいているお客様。そして開業前も、今も応援してくださっているみなさま。いつもありがとうございます。感謝の気持ちでいっぱいです。
どうぞこれからもイリコスキー製麺所をよろしくお願い申し上げます。

(イリコスキー製麺所 所長 山下良 拝)

6月18日の大阪北部の地震によりお亡くなりなった方々に、心よりお悔やみを申し上げます。被災したみなさまの生活がこれまでどおりのものに一日も早く戻りますことをお祈り申し上げます。

手打ちうどん体験教室の楽しい記憶を、もう一度写真で思い出していただけるように

フォトクロップスと顔はめパネル

こんにちは。イリコスキー製麺所所長の山下です。

夏休みに入って、にぎやかなお客さまに今年もたくさんお越しいただいています。

この製麺所、愛想の少ない所長を反映しているように室内も愛想なく白の壁紙と茶色の床しかありません。
唯一と言っていいのが絵本の「うどんのうーやん」、子どもたちはこれがお気に入りのようで体験の合間に読んでくれてます。
 
 
ご家族で記念写真をお撮りになるときには、みなさん棚を隠すのに吊るしている幕に書かれたイリコスキー製麺所のロゴの前で撮影されるのですが、まあこれも愛想はありません。

体験教室に参加していただいて、後からスマホの写真を見返した時に「あ~、楽しかったよね」と思いだしていただけるように何かできないかなと思っていたのです。
フォトブースを作るようなスペースの余裕はありませんし、じゃあ、というわけでフォトプロップスと顔はめパネルをつくってみました。
 
 
フォトプロップスにはうどんを打っているときにしゃべりたくなるような讃岐弁がかかれてます。
あ、正確に言うと東讃地域の方言です。香川県は日本で一番小さな県ですがそれでも東と西でかなり使う言葉も違うんです。
小さなお子さまも多いのでフォトプロップスの持ち手は無しにしました。

方言とはいえたぶん見ればお分かりになる言葉がほとんどですけれど、一部意味不明なものもあるかもしれません(長い間ちゃんと讃岐弁しゃべっていないので細かい言い回しはちょっとアヤシイかも、ですが)。この写真に写っていないものもありますし、おいおい手打ちうどん体験教室Photo GalleryFacebookページでご紹介することにします。
 
 
顔はめパネルは…見た通りそのままですね。イリコと、うどん職人と、うどんのお椀(うーやんみたい)になれますw
一番人気になるのはうどん職人かな、と思っているのですがさて、どうでしょうか。制作者によるとうどん職人は所長の髪形が反映されているそうですよ。
 
 
作っていただいたのはframermeの芳木さん。カリグラフィー作家、グラフィックデザイン、懐の広いデザイナーさんでこちらの要望をしっかり汲んだ上でシュッとしたものもキレイなものも作っていただけますし、今回みたいなほんわかしたデザインはお人柄どおりでお手のものという感じでしょうか。

これまでもときおりツール作成のお願いをしていて、フォトプロップスを相談した時にはそれ以外のアイデアもたくさんいただいたのですが今回は泣くなくカットとなりました。次回また追加することになるかもしれませんので、みなさまお楽しみに。

イリコスキー製麺所は3周年。みなさま、ありがとうございます

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おかげさまで、本日6月17日でイリコスキー製麺所は3周年を迎えることができました。

2周年の後、この1年間はすごいスピードで過ぎていきました。
ああしたいこうしたいという思いはたくさんあったのですけれどもまったく身体が付いてゆけず、毎日あわただしい日々でした。

手打ちうどん体験教室も開始してもうすぐ2年。想像していた以上の、実にたくさんのお客さまにお越しいただいています。

なんとか4年目を迎えることができたのは、支えていただいた大勢のみなさまのおかげです。ありがとうございます。
今、とても幸せなうれしい時間を過ごさせてもらっていると感じています。

写真は、ちちんぷいぷいで放送されたなかで一番好きなカット。
自分で打ったうどんを大事そうに抱えて見ている女の子の姿がとてもうれしかったのです。

これからも精進して、通信販売も体験教室も、もっともっと楽しんでいただける製麺所にしていきたいと思っています。

どうぞ今後ともご指導ご鞭撻のほど、お願いいたします。

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