前にも書いたことがあった(やっぱり、いりこが好きだから)けれど、イリコスキー製麺所では手打ちうどんの生麺と、いりこだしを使ったつゆをセットにして販売しようとしてる。
近頃は、いりこだしのうどんが食べられるさぬきうどん店も増えてきた。けれども、通信販売じゃなかなか買えないんじゃないかな。
つけつゆもかけつゆも、どちらも濃縮タイプじゃないストレートつゆ。もちろん、化学調味料とかの添加物も使わない。
普通のうどん店で普通にめしあがれるようなつゆをお届けするつもり。
「なんでそんなにいりこだしが好きなの?」って時々聞かれることもあるけれど、こればかりは理屈で説明できない。うどんもみそ汁も、いつだっていりこだしだった。これまた子どもの頃から慣れ親しんだ味だから、というのはもちろん大きい。
いりこだしは、なんというのか、かつおだしのようなちょっと澄ましたのじゃなくって、気の置けないやつ、って印象がある。かといってサバ節みたいに実用一点張りでもない。
肩肘張らずに自分の持ち味だして、そして下品にならずに良い仕事するやつ、ってイメージかな。
いりこのサイズは、大きく小羽、中羽、大羽とあるんだけど、うどんにあうのは大羽かな。サイズ的には10cmを優に超えるものもある。それを一晩水につけておくだけで、それだけでもおいしいだしが出はじめる。
僕がとるいりこだしのポイントは、大きく二つ。沸騰させないこと、頭も腹わたもとらないこと。
沸騰させずに時間をかけてゆっくり煮出すことで、いやがる人の多いえぐみは出なくなる。
頭と腹わたをとっちゃうと、なんとなく薄っぺらくって、パンチもなくて、なんだか別物になってしまう。
いりこ、って聞くだけで「えーっ、いりこだし!?勘弁して!」って嫌がる方も少なからずいらっしゃるのは知っているけれど、できれば一度、おいしくとれたいりこだしを試してみて欲しいな。