イリコスキー製麺所 所長のブログ

年に一度の幸せな時間。

まゆつば中目黒版 建て込み中

舞台はこんな感じでした。舞子わかめ、写真使わせてもらったよ。

もう1週間も経っちゃった。中目黒にいたのはつい昨日のような、ずいぶん昔のような。

そんなことやってる場合かね?なんてことももちろん思いつつ、満員劇場御礼座の公演に参加した。今年は東京公演、2年前と同じウッディシアター中目黒

今年は、っていうのは、最近はほぼ年一回のペースで12月に行うことが多いから。それも、ここ最近は大阪と東京と1年おきだな。

 

この劇団に参加して何年だっけ…ってあらためて考えると、最初は1999年の『超無能力』だからもう13年も前だ。舞台監督って肩書きをもらっていきなり近鉄小劇場だったからえらく緊張したなぁ。

仕込みが終わった日、みんなでビール飲んで、それも2時間近くたってから、僕を劇団に誘ってくれた兵庫スダチに良さん、今日初めて笑いましたね、って言われたのをよく覚えてる。学生時代にやってたとはいえブランクが10年、初めての劇団で初めての劇場、それも近小だったから、笑えるほどの余裕もなかったんだよね。

満員劇場御礼座、略称満劇の劇団員は、みんな社会人。よく続くよね、奇跡ちゃうかって声もあるほどみんな忙しくて責任ある仕事をしながら年に一回の公演を続けてる。毎回打ち上げの後には、もうええんちゃうか、とか次はいつになるかわからんね、なんて気弱なことになるのが常なんだけれど。

 

イリコスキーをつくりはじめたとき、ここが僕にとってのThird Placeかなって思ってたんだけど、いや、満劇こそがそうなんだ、ってのに今さらながら気がついた。

僕は2003年から2008年まで満劇に参加できなかった、というのも、体調を崩して関西を離れてたことがあったから。引っ越す時には劇団員から励ましてもらったり、わざわざ滋賀まで来てくれて餞別をいただいたり。そんなこともあったんだけど、体調が戻ってもう一度働ける状態になったときにやっぱり関西に戻りたい、って思ったのはやっぱり満劇があったことが大きかった。

家族としては、せっかく落ち着いたんだからずっとここで、って思ったはずなんだけど、大阪に戻るのを許してくれた。戻ってからも仕事やら何やらでいろいろあったにせよ、数年して満劇にも復帰できた。今回は復帰して5回目の公演だ。

 

劇団の中で僕はもっぱら裏方。普通劇団に所属してるのは役者や脚本、演出なんかがやりたくている人が多いと思う。一度舞台に立たせてもらったことがあるにせよ、僕はあまりそっちは得意じゃないから、長いこといるくせに実はほんの少しアウェイ感みたいなのがあった。自分が好きでいる劇団だし、なんとしてももう一度参加したいって思った劇団なのにね。

僕は他の劇団員みたいにはなれないなぁ、って。満劇にいるのは好きなんだけど僕だけちょっと違うよなぁ、って思ったり。

でも今回初めてわかったんだよね、あぁ、他の劇団員とは違うから僕はここで受け入れられてるし、自分のできることがあるし、楽しめてるんだ、って。みんなとおんなじことやってても埋もれちゃうだけだったよねって。アタリマエのことなんだけど。

そんなアタリマエに改めて気づいたことが、今回も公演に参加してよかった、って思えたことかな。

 

今年もネコいただきました。

真ん中にいるまん丸の眼をしたのが今年もらったネコ。ほんとはもう一匹いるんだけど都合でこの写真には参加できませんでした。

上演中、舞台転換があるから僕はずっと舞台横の暗幕の中、袖ってよばれるところにいる。

袖からは舞台がよく見えて(お客さまとは違って真横からだけど)、灯りを浴びて演技をしてる役者たちはほんとに輝いてる。オーラが出てるっていうのか。一回りも二回りも大きく見える。

今回の舞台は最後の場面で役者がみんな歌い始めて、それまでの場で登場した役者も全員歌いながら袖から入っていってカーテンコール、という段取りだった。

役者たちは袖の中にいて舞台上で歌われている歌詞を口ずさみながら体も揺らして待っていて、一斉に舞台に入っていく。その時の笑顔といったら。

できれば僕も一緒に歌いながら笑顔でそこに並べればすてきだろうな、なんて考えてしまったのが正直なところ。僕の顔は舞台ではお客さまには見せられないけれど、でも、同じことだよ、僕もきっとあのシーンでは役者たちに負けないぐらいの笑顔だっただろうな、って思うんだ。

年に一度の幸せな時間。」への2件のフィードバック

  1. 良さん、ステキです!
    すばらしい舞台を、今年もありがとうございました!
    ネコ、いっぱいたまりましたね!

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